こんにちは。ちゃはちです。
妻が出産する数日前のことですが、マタニティフォトを撮ってきました。
プロに写真を撮ってもらうのなんて、結婚式以来です。
初めは照れがありましたが、徐々にカメラマンさんのペースに乗せられて…
マタニティーフォトを撮ろう
もともと妻が「撮りたい」って言ってたんですが、お金もかかるし、思ってた以上に妊娠期間中の余裕もないしで、何となくうやむやなまま予定日が近づいていました。
そんなある日、妻がネットで「曜日指定で撮影料が無料のスタジオがある。」との情報を見つけます。
僕も見てみると、確かに撮影料は無料だけど、平日限定でプランとしては最低限の内容です。
そのスタジオとしては、無料で入口を作って、そこから色々お金を落としてもらおうということなのでしょう。
妻は「最低限でもいい。余計なお金は使わない。」ということでしたが、僕の性格上、何のオプションも頼まずにいられないだろうことは明白です。
お金持ってないくせに、その場で色々勧められるとすぐに欲しくなり「まっいいか…。じゃ、それもこれもお願いします!」となった例は数知れません。
「押されて断りきれずに…」ということではなく、すぐに感化されちゃう。単純なのか、欲望に忠実なのか…。
そんな自分をよく分かってますので、行ったら最期、豪華衣装にヘアメイク。高級台紙の大判プリントに、データ一式まで購入したあげく、羽毛布団やナゾの開運ツボまで買わされる自信があります。
「これは罠だ…。」
ハムスター並の野生の勘でそう気づいた僕は 、他に出来るだけお安く撮影出来る方法を考えようと妻に打診しました。
「タダより高いものは無い」
ですから…。
思い出の写真屋さんで
その後妻が一生懸命調べた結果、昔結婚式で撮影を依頼した、下町のある写真屋さんに撮影をお願いすることにしました。
その店は一見商店街にたたずむ街の写真屋さんなのですが、多くのカメラマンさんを抱えていて、出張撮影にも力を入れています。
大手のチェーン店に比べるとヘアメイクや衣装などのオプションはありませんが、その分比較的リーズナブルです。
大手のパッケージ商品もなかなか魅力的ではありますが、妻は「いかにも」な大げさな写真が欲しいわけではなく「普通のアルバムに入れる写真」をプロに撮って欲しかったようなので必要十分です。
予約日をいつにするか多少悩みましたが、正月休みが明けると僕の仕事が忙しくなることがはっきりしていたので、休み中に撮ることにしました。
今振り返ってみると、この時の判断は大正解。写真を撮った2日後に予定日よりもだいぶ早く妻が破水。入院となりましたので、まさに産まれる直前、臨界ギリギリ状態の写真となったのです。
こんなこともあるので、マタニティフォトを検討されている方は、あまりギリギリの日程にしない方が良いと思いますよ…。
被写体にふさわしい服がない!
衣装のレンタルはないので、自分達の私服で写る訳ですが、ここで妻が悩みます。
マタニティフォトですから、ある程度「お腹を見せる」服装になるのがベストでしょうが、普段着の中にそんなものはありません。
裸で取るわけにも行きませんから、持ってる服を応用して何とか「それっぽく」する工夫が求められます。
妻があれこれと悩んでいる隣で「オレはこんな格好でいい?」といわゆる「スマートカジュアル」っぽい服を見せてみたんですけど、
「それだと夫が目立ちすぎ‼︎もっと主張を抑えなさい‼︎」
とあえなく却下。
うん、まぁマタニティフォトですから主役はお腹の子を含めた妊婦さんですからね…。
夫なんて刺身のツマ、唐揚げのパセリ、サクマ式ドロップのハッカですよ…。
その後も「ソデを折り返すと裏地の青が目立つ!」「ベルトがその色だと目がそっちに行く!」などなど、辛口ファッションチェックを受けつつも、何とか無難な格好に落ち着きました。
ピーコ妻も満足とは行かないまでも、何とか服装を決め、後は当日を待つのみとなりました。
撮影開始!
あっという間に撮影当日。店に行く前に、妻はお手頃なヘアスタジオで簡単にヘアメイクをしました。
最低限と言ってもさすがにこの辺はオトメゴコロでしょうか。髪の毛も「それっぽく」していざお店へ。
はじめにスタッフの方に、どんな感じの写真を撮りたいか尋ねられます。
「どんな感じが良いのか」を尋ねられているのにも関わらず、2人して「あまり、神秘的な感じではなくて」とか「あまり、セクシーさを感じるようなのではなくて」とか、「じゃない方」の要望を出す辺りが僕達の精神性を物語っています。積極的マイナス思考。防御は最大の攻撃。
「よくマタニティフォトで見るんですけど、夫が後ろから抱きしめるようにお腹に手を当てるのはちょっと…」
と言うと、
「えーっ、良いと思いますけどねー。」
とスタッフさん。
「うーん…、じゃ、まぁ、撮りながら色々カメラマンと相談して進めましょうか」
と具体的に「やりたいこと」を言わない僕達に若干戸惑いながら「あとは流れで…」という、八百長相撲の打ち合わせみたいな落としどころを見出すしかなかったスタッフさん。すみませんでした…。
少しの待ち時間の後、カメラマンさんとアシスタントさんの登場です。
2人とも男性ですが、明るく朗らかな印象。
細長い店の奥に部屋があり、そこがスタジオになっていました。
着替えを済ませ、いよいよ撮影開始です。
笑顔とハイテンションの撮影
基本的にはカメラマンさんの指示で「こんな感じでやってみましょうか」と都度指示をもらうんですが、このカメラマンさんがなかなか面白い人でした。
「はーい笑顔下さ〜い。あーっ、いい笑顔〜〜!」
「こっち見て〜〜(片手をグルグル回しながら)はいこっちー!やったー‼︎」
いきなり始まったハイテンションな撮影に当初は若干引き気味でしたが、だんだんとカメラマンさんにペースを握られて行きます。
初めは気恥ずかしくてなかなか笑顔を作ることが出来なかったんですが、身振り、手振り、言葉使いにだんだんと笑わずにはいられなくなります。
スタジオには、音楽が流れていますがジブリ映画の曲など子供が喜びそうなものばかり。
そうか、つまりこの撮影環境、カメラマンさんのテンションは、子ども向けのものなのか…?
そう気づいた瞬間曲が切り替わり…
「♫どんどんどんっ、どんっきー、どんきっ、ほぉ~て~!!」
激安の殿堂、ドンキ・ホーテのテーマが流れてきました。
何が何だか分からなくなりました。頭がついていきません。
その間もカメラマンさんのテンションはマックス状態をキープしています。
もう言われるがまま、当初感じていた恥ずかしさもどこへやら。気がついたら初めに「やりたくない」といっていた「後ろから抱きしめるようにお腹に手を当てる」ポーズもとっていました。
良くテレビでプロのカメラマンさんがモデルさんに「あー、いいねー、いいよー!」なんて声をかけながら撮影しているシーンを見ますが、決して無駄にこんなことをしているわけではないんですね。
結局いい人物写真を撮るためには、被写体の心理状態が非常に大切だと言うこと。
プロはこれを分かっているからあの手この手で、被写体の心理を巧みに揺さぶったり、高めたりしながら、普段の写真では見ることができない表情や動きを引き出して行くんですね。
いやー、お見それいたしました…。
幸せをあぶりだして記録する
その後撮った写真をパソコンで1つ1つ確認して、プリントするものを選びます。
あくまで自分達の観賞用ですから、通常の写真と同じL判で何枚か選びます。
どれもこれもえらい笑ってます。20代のころは「笑顔が取り柄です‼︎」なんてことを言ってた僕ですが、さすがにこの歳になるとそんなことは言ってられません。
なので、最近は笑っている自分の顔があんまり好きでは無かったんですが、今回の写真は幸せそうな雰囲気が伝わってきて悪くないです。
これもプロの技なのかな。
お腹の子を中心に幸せそうな大人達。
妊娠中も出産後も、大変なことは意外と多くていつも笑ってばかりはいられません。
だからこそ、心からの笑顔や幸せをプロの技であぶりだして記録してもらう。
息子が大きくなったら見せてみようと思います。「お前は幸せに囲まれたこのお腹の中にいたんだよ」って。
「は?ニヤニヤして気持ちわりーな」
なんて生意気なことを言う年齢になる前に…。
ちなみにかかった費用は撮影代から6枚分のプリント代、後日の写真郵送代まで全部ひっくるめて1万円弱。
これを高いと見るか、安いと見るか…。
でも、結構良いものでしたよ。みなさまも是非。オススメです。
では、また!
↓↓自分で撮った写真をプリントしたい方はこちらもどうぞ
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